フライフィッシングは、餌の代わりに疑似餌を使用してトラウトを狙います。いわゆる毛針(フライ)です。この毛針は水生昆虫や陸生昆虫等、トラウト達が普段捕食している虫達を模倣して作られます。その捕食される虫達は地域や河川や季節によって異なります。その為捕食される虫は一種類ではなく沢山の種類があり、その沢山の種類の虫達の中から状況や経験によりその時の釣行に一番最適と思われる毛針を巻いて(タイイング)持って行きます。それもフライフィッシングの楽しみの中の大きな割合を占めています。トラウト達は渓流域で何年も何百年も何千年もの時をかけて完璧に近い研ぎ澄まされた美しい"捕食行動"を身につけました。その完璧な捕食行動の中においてトラウト達に自然に受け入れられる様な毛針を作る事がフライフィッシングと言うスタイルの釣りを成立させる中において大きな役割を担っていると考えます。

フライタイイング
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毛針を作ると言う、もう一つの楽しみ。


毛針には大きく分けて浮かせるタイプ(ドライフライ)と沈ませるタイプ(ニンフフライ・ウェットフライ)があります。写真はドライフライです。水面に落ちたり、水面付近を飛んでたり、水中から水面に出て飛び立つ昆虫等を模倣して作られます。このドライフライを使うと、水面付近での勝負となるのでトラウトが捕食する直前から捕食までの一連の行動が目視出来てとてもスリリングでエキサイティングな釣りが楽しめます。この事を"サイトフィッシング"と呼んだりします。

一方ニンフやウェットは水中にいる川虫(羽化前の幼虫)や成虫が流されて水中を漂う様を模倣して作られます。なので、基本はドライとは違い水中を漂わせる事になる為に毛針も自分で目視は出来ません。川底の形や川の流れから状況を判断しどこに流せば良いかを決めて流してラインの動きや手に伝わる感覚で釣ります。水中での捕食行動は水面付近の捕食行動に比べて魚の警戒心がいくらか弱まると言われています。

タイイングツールを揃えて、自分の巻いた毛針で釣行へ出かけ、そして釣果に繋がった時の嬉しさは、本当に何事にも代え難い嬉しさです。ここまで来るとフライフィッシングの楽しさにいよいよ嵌って行きます。タイイングツールは、バイスと言う針を固定するもの、それにスレッド(巻き糸)とボビン(巻き糸を針に巻きつける為の道具)や各種道具に、マテリアルで鳥の羽や動物の毛等ありますが、スターターキットがありますのでそちらを購入して少しずつ初めてみると良いです。